「ダライアスバースト」 TAITO/PSP

Posted by h-wired on 1月 4th, 2010
2010
1月 4

ダライアスバースト
 
12年にわたる空白期間を経て発売されたダライアスシリーズ最新作。
似たような伝説シリーズ復帰ものとして、鳴り物入りで発売された「サンダーフォース6」がどう見ても非常に残念な出来だったために、その事情を知るシューターからは警戒されていたであろう本作だが、見事にその懸念を打ち破ってくれたといっていいだろう。腕に覚えのあるシューターもそうでない人も十分に楽しめる快作。
 
もともとシューティングゲームはジャンルとしての行き詰まり感が叫ばれて久しい。プレイヤのジャンル離れが相当な昔から語られている。特にゲームセンターでの扱いは、ゲームの性質上、インカムの対時間比から真っ先に縮小されるジャンルとまで言われる。
ジャンル行き詰まり感のさらなる要因の一つともいえるのが、視覚的な「一見様お断り感」だろう。画面を埋め尽くすような弾幕や、複雑な操作系、初見殺しなど、「私にシューティングは無理だ」と思わせるような要素が多い。
もちろんこれは逆説で、これらの難解な要素を「自分の腕で乗り越えている快感」を得させるためのシステムであり、シューティングとはそういうゲームジャンルなのだともいえる。
 
しかし、本作はそういった「非シューター」を自認する人にこそ、是非プレイして欲しいタイトルだ。ジャンルとして今作るべき、あるいはプレイすべきシューティングゲームとは一体何かをひたすらに考え続けた制作陣の、一つの解答がここにあるといっても過言ではない。
深夜通販風に「でも、シューティングなんだから難しいんでしょう?」という方のために以下に推薦する理由をいくつか列挙してみる。
 
自機が固い
ダライアスシリーズの伝統ともいえるが、とにかく自機(正確にはバリア)が固い。弾丸に触れれば即死、ボムの無敵でそれを回避する、というシステムが非常に多い昨今だが、ダライアスバーストは安心のバリア制。しかも1発だけとかそんなケチな事は言わない。最初から3発の耐久度があり、バリアアイテムをさらに取ることで耐久度を1づつ重ねられる。自機が3機しかなく、ボスの攻撃がいかに過酷でも、8発の被弾に耐えられるとなれば挑む際の心持ちからして違ってくるのではないだろうか。
 
視認性が高い
見えづらい弾幕も、把握出来ないような高速弾もなし。正確にパターンを作らなければ抜けられないような場面もほとんどない。一部ボスに初見殺し的な攻撃はいくつかあるものの、上記の固いバリアも相まってプレイヤ側の学習効率が高く、理不尽な即死はほぼないといっていい。
 
進行ルート選択式
これもダライアスシリーズ伝統。ステージをクリアするごとに二択があり、最終ボスまで複数のルートが存在する。自分にとって楽なステージを進むことができ、1コイン攻略における難易度的な閉塞感を軽減している。だんだんと苦手なステージを攻略していく、という要素も楽しめるだろう。
 
こういった要素を聞くと、いわゆるシューターにとってはヌルいゲームになっているのではないか、といった懸念もあるだろうが、バーストというシステムが絶妙にそれを補っている。置きバーストやカウンターバーストは扱いが難しいだけに、うまくいった時の快感はひとしおで、つい狙いたくなる魅力がある。
 
BGMも専属バンドを持っているだけあって流石の一言。特に1面ステージ曲は素晴らしく、一聴の価値あり。伝統タイトルを背負っているに相応しい一本。